はり灸にどんなイメージをお持ちですか?

一般の方がはり・きゅう(鍼灸/針灸)に対してもっていられるイメージとはどんなものでしょうか?
はり・きゅう(鍼灸/針灸)は熱い、痛いなどの漠然としたイメージしかないのではないでしょうか?

はり・きゅう(鍼灸/針灸)は、中国に起源をもつ日本でも長い歴史を持つ伝統的医療です。

私たちは痛みがある部分に無意識に手を当てたりしますが、これが手当てという言葉の由来であります。
おそらく多くの人類は古代から加持祈祷や手かざし、体をさする、揉んだり、叩いたり、つねったり、温めたり、冷やし たりする他に、特定の部位に(急所=ツボ)に何らかの刺激を与えて、病を癒す術を自然に会得していたと思われます。

中国においては、まず、石や木片の先端を用いてツボに刺激を与えていたようですが、やがて金属はりやもぐさを用いるようになりました。
はるか紀元前前に永年の多数の経験を元に経絡経穴論が集大成され、現在まで伝承されています。

古典的には、体全身には網羅された経絡があると考えらています。
経絡とは体を巡るエネルギーの通り道です。
健康であるとは、体のなかを巡っている栄養素やエネルギーが、過不足なく巡っていることが健全な生命現象が営まれていることと考えられています。

過不足なくというところが大切で多すぎても少なすぎても健康な状態とは言えません。
営血が不足している状態をわれわれは「虚」と呼び、過剰な状態を「実」と捉えます。
体の状態が「虚」なのか「実」なのか、脈の状態、症状から判断し、反応点でもあるツボに不足しているときは、補うための「補」という術を、多すぎるときは、抑制するための「寫」という術施して体調を整えるというのが基本的な考え方です。

このように述べますと、東洋医学と聞くと、西洋医学とはまったく違ったものと思われるかもしれません。
しかし、西洋医学と東洋医学は、治療の方向性、考え方が異なるだけで、基本的に西洋医学をベースした部分も多くあります。

たとえば、頭痛を例にとりましょう。頭痛で病院(西洋医学)を受診すれば、脳のなかを調べるためのMRIなど、からだのどこか(局所)に異常はないかなどを調べます。
なにか異常が見つかれば一大事ですが、仮に検査で異常が見つからなければ、次にどうすればいいのでしょうか?

こういうときにこそ力を発揮するのが鍼灸の考え方で、東洋医学では体を全体という視点から調節することで、様々な局所の問題を解決しようというところが西洋医学とは大きく異なる点です。

東洋医学では頭痛を引き起こしている原因がどこかほかのところにないかと考えます。

そんな場合、はり・きゅう(鍼灸/針灸)の治療院にいらっしゃれば、問診や東洋医学的な診察法から、「この方の頭痛は肩や 首のこり、血液の流れの悪さなどから起こっているのでは」と推測します。
すなわち頭痛がある頭(局所)の問題としてだけではなく、全身の体の状態、気の流れ、血液の流れなどを調整していくなかで局所(頭痛)を解消していこうというアプローチの仕方が東洋医学の考え方です。

こういう調整を「はり・きゅう」を使い調整していくのが鍼灸医学の基本的な考え方です。

なんとなく体の調子が悪い 不調の原因がはっきりしない